| ブラックメタル・基本中の基本25枚 〜これを聴かずしてブラックメタルを語るなかれ〜 | ||
| 皆さんはブラックメタルについてどう思われているだろうか。音質、演奏、プロダクションのレベルが低いという悪評や、放火・殺人といった犯罪にまつわる様々なゴシップなど、なにかとマイナス・イメージばかりが先行してしまい、それを理由にブラックメタルは良くないと思っている方も多いのではないだろうか。確かにそういった要素も存在はする。しかし、実はブラックメタルはかなり多様なスタイルや表現方法を持つジャンルで、決してすべてを一括りに出来るようなものではないし、ゆえにその魅力も一様ではないのである。いまそういった魅力について一々言葉で説明するのは難しいが、どの音楽ジャンルにも一歩踏み込まないと理解出来ないような特有の魅力が種々存在するはずであり、ブラックメタルについてもまたしかりなのである。そこで今回は、そういったブラックメタルの魅力を体感してもらおうと、最も重要と思われる基本中の基本のアルバム25枚を選んでみた。これらのアルバムはブラックメタルとして非常に優れたものであり、これらのアルバムを聴かずしてフォロワー・レベルのバンドのアルバムを購入する必要はないというくらい重要なものである。既に多くのアルバムをお持ちの方でもチェックしていないアルバムがあると思うし、一方ブラックメタルに興味はあるがどのアルバムから購入すれば良いのかわからないという方にも入門編となるだろう。参考にして頂ければ幸いである。(浜崎) | ||
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ABIGOR NACHTHYMNEN (FROM THE TWILIGHT KINGDOM) NAPALM RECORDS / NPR014 95年作品 オーストリア |
オーストリアを代表するブラックメタル・バンドのセカンド・アルバム。キーボード、アコースティック・ギター、女性ヴォーカル入りの展開のあるブラックメタル。一聴して彼らだとわかるメロディアスなギターのリフは最大の個性である。SUMMONING、PAZUZU、HEIDENREICH、AMESTIGON、GRABESMOND等、ABIGOR絡みのバンドは多い。 |
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ARCTURUS ASPERA HIEMS SYMPHONIA ANCIENT LORE CREATIONS / ALC 002 95年作品 ノルウェー |
Garm (ULVER)、Hellhammer (MAYHEM)、Sverd、Augustというノルウェーのブラックメタル界のエリート集団によるシンフォニック・ブラックメタル・バンドのファーストアルバム。彼等のセカンド「LA MASQUERADE INFERNALE」やCOVENANTのセカンド「NEXUS POLARIS」は日本盤がリリースされているので聴いたことがあるという方は多いと思うが、このファーストを聴かないと話にならない。あの90年代の様式美とも言えるシンフォニックなキーボードを大フィーチャーしたスタイルはこのアルバムで完成されていたものである。このアルバムがシーンに与えた影響は大きく、多くのフォロワーを生んだ。まさしくヘヴィメタル史に残る超名盤である。 |
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BEHEMOTH SVENTEVITH (STORMING NEAR THE BALTIC PAGAN RECORDS / MOON CD 001 95年作品 ポーランド |
ポーランドを代表するブラックメタル・バンドのファースト・アルバム。ストリングスと派手になり過ぎない程度に導入されているキーボードが印象的なメランコリックで物悲しい雰囲気が漂うブラックメタル。セカンド以降、アルバムをリリースする度にデスメタル色が増し、4th「SATANICA」(AVANTGARDE MUSIC / AV041)以降のアルバムは音楽的にはブルータル・デスメタルになっている。 |
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BEHERIT THE OATH OF BLACK BLOOD TURBO MUSIC / 354.00.11.2-40 91年作品 フィンランド |
フィンランドを代表するブラックメタル・バンドのファーストアルバム。同郷のIMPALED NAZARENEが普通に聴こえるくらいの凶暴な極悪プリミティヴ・ブラックメタル。最近ブラックメタルのテクノ/インダストリアル化が目立つが、彼らは既に94年のサード「H418ov21.C」でその方向に変化している。この「THE OATH OF BLACK BLOOD」は現在廃盤だが、「THE FIRST YEARS」というタイトルで再発盤がリリースされている。また、ベスト+レアトラック編集盤として「BEAST OF BEHERIT」(SPINEFARM RECORDS / SPI77CD)もおすすめ。 |
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BURZUM HVIS LYSET TAR OSS MISANTHROPY RECORDS / AMAZON 001/EYE002 93年作品 ノルウェー |
教会への放火やMAYHEMのEuronymous殺害により現在も服役中のCount Grishnackhによる一人ブラックメタル・バンドのサードアルバム。14分を超える大作やシンセサイザーによるインストロメンタル曲を含む四曲で構成されたこのアルバムは、ブラックメタル(初期)とアンビエント音楽(後期)というBURZUMの二つの基本的なスタイルの完成形を聴くことが出来る名盤である。「白昼夢」という邦題で日本盤(現在廃盤)もリリースされていた。 |
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CARPATHIAN FOREST |
MAYHEM、DARKTHRONE、EMPEROR等と並んでアンダーグランドではかなり有名だったカルト・ブラックメタル・バンドのファースト・フルアルバム。基本的にはHELLHAMMER〜初期CELTIC FROSTの流れをくむオールド・スタイルのブラックメタルである。このアルバムはコマーシャルな方向に変化していくバンドの多い中で、90年代前半のアンダーグランド臭を失うことなく98年の作品らしいハイクオリティな作品に仕上がっている。これがかっこいいブラックメタルというものだ。 |
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CRADLE OF FILTH CRUELTY AND THE BEAST MUSIC FOR NATIONS / CDMFN242 98年作品 イギリス |
イギリスを代表するブラックメタル・バンドのサード・フルアルバム。90年代初期のブラックメタルをアンダーグラウンド・ブラックメタルとするならば、より多くのファンに受け入れられやすい音楽性やエンターテイメント性を持つC.O.F.はコマーシャル・ブラックメタルと表現できるだろう。このアルバムはコマーシャル・ブラックメタルの名盤であると同時に彼らの最高傑作である。ヴォーカルの表現力、楽曲のクオリティー、演奏技術やプロダクションなどにおいて以前の作品に比べて確実に向上していると言える。また、コンセプトアルバムとしての完成度も高い。 |
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DARK FUNERAL THE SECRETS OF THE BLACK ARTS NO FASHION RECORDS / NFR011 96年作品 スウェーデン |
デビュー・ミニアルバムに続くファースト・フルアルバム。ミニアルバムでは同郷のMARDUKの初期作品に近いスタイルであることから、彼らもMARDUKと同様にスウェディッシュ・デスの流れをくむ進化の形態をとったと思われる。彼らのスタイルを簡単に言えばDISSECTIONの叙情的なパートを減らし、より凶暴にした感じで、ギターは結構メロディアスである。速くて激しいブラックメタルを求めるなら、MARDUKと並んでDARK FUNERALがおすすめである。 |
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DARKTHRONE A BLAZE IN THE NORTHERN SKY PEACEVILLE RECORDS / VILE28CD 91年作品 ノルウェー |
ブラックメタルを代表するバンドのセカンド・アルバム。ブラックメタルというスタイルがそれほど認知されてなかった当時、デスメタル・バンドだった彼らが突然白塗りメイクをし、ブラックメタルをやり始めたのだから、その衝撃は大きかった。このセカンド、サード「UNDER A FUNERAL MOON」、4th「TRANSILVANIAN HUNGER」の三枚のアルバムはブラックメタルの超名盤である。これらを聴いてカッコいいと感じなかったらブラックメタラー失格!! |
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DIMMU BORGIR STORMBLAST CACOPHONOUS / NIHIL 12CD 96年作品 ノルウェー |
CACOPHONOUS在籍時にリリースされたセカンド。個性的なバンドが多数登場し、ブラックメタルの大きな転機となった時期にリリースされたデビュー・アルバムとそれに続くこのセカンドにおいて彼らが提示したのは、ミドルテンポを中心としキーボードを多用したメランコリックでアトモスフェリックなブラックメタルだった。NUCLEAR BLASTに移籍後にリリースされたサード「ENTHRONE DARKNESS TRIUMPHANT」では派手なキーボードをフィーチャーしたコマーシャルなサウンドへと変化し、爆発的な人気を獲得することになったのだが、初期二作は彼らの本当の個性を理解する上で重要なアルバムである。 |
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DISMAL EUPHONY SPELLBOUND NAPALM RECORDS / NPR018 95年作品 ノルウェー |
三曲入りのデモ音源を収録したデビュー・ミニアルバム。彼等のサウンドはミドルテンポ中心のキーボードをフィーチャーしたアトモスフェリックなブラックメタルをベースにし、そこに男性ブラック声+浮遊感のある女性クリーン声のツイン・ヴォーカルがのるというものである。今となっては、よくあるスタイルと思われるかも知れないが、これ程までに女性ヴォーカルをブラックメタルに取り入れた彼らのスタイルは当時としてはとても新鮮なものだった。 |
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DISSECTION THE SOMBERLAIN NO FASHION RECORDS / NFR006 93年作品 スウェーデン |
スウェーデンを代表するブラック/デスメタル・バンドのデビュー・アルバム。"DISSECTION系"といわれる彼らのフォロワーのサウンドをよく「メロディック・ブラック/デス」と表現するが、それは彼らがスウェディッシュ・デス、メロディック・デス、ブラックメタルなどの音楽性を併せ持ち、それぞれのシーンと接点を持つ重要なバンドだからである。日本ではメロデスという言葉が使われるようになった頃から何でもメロディックと形容することによりそれ以前のデスメタルやブラックメタルと差別化する傾向があるが、北欧のデスメタルやブラックメタルの多くは本来メロディアスであり、DISSECTIONやIN FLAMESもその進化の過程に生まれたのである。 |
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DODHEIMSGARD KRONET TIL KONGE MALICIOUS RECORDS / MR 006 95年作品 ノルウェー |
Aldrahn (ZYKLON-B)、Victonik (VED BUENS ENDE)、Fenriz (DARKTHRONE)によるブラックメタル・バンドのデビュー・アルバム。このバンドに細かい解説は必要ない、「High Class Black Metal In The Unoriginal True Way」という当時のFenrizによるコピーが全てである。この言葉通り彼らは最もかっこいいブラックメタル・バンドの一つである。ベスト・ブラックメタル・ヴォーカリストの一人であるAldrahnのヴォーカル、Fenrizの独特なベースのメロディはとても印象的である。98年にリリースされたミニアルバム「SATANIC ART」も名盤、必聴!! |
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EMPEROR IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE CANDLELIGHT / CANDLE008CD 94年作品 ノルウェー |
デビュー・ミニアルバム「EMPEROR」に続くファースト・フルアルバム。彼らがこのファーストをリリースし、セカンド「ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK」をリリースするまでの数年間でブラックメタル・シーンは大きく変化し、彼らはその間に登場した新人バンドに追い越されてしまったのである。EMPERORはセカンドがいいとか、サードがいいという声をよく耳にするが、個人的にはセカンド以降のアルバムに関して期待以上だったことはなかった。このファーストはブラックメタル史に残る名盤だが、残念ながら彼らはこの時点で既にピークを迎えていたのかも知れない。 |
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ENSLAVED FROST OSMOSE PRODUCTIONS / OPCD 025 94年作品 ノルウェー |
ヴァイキング・メタルと言えばENSLAVEDとEINHERJERである。ヴァイキング・メタルというジャンルは音楽的には定義が曖昧なもので(小誌第三号のEINHERJERのレヴュー参照)、特にENSLAVEDの場合は交流のあるバンドがブラックメタル・バンドだったことや音楽的にもブラックメタル色が強かったためにブラックメタル・シーンの一部のような存在だった。セカンドにあたるこのアルバムは、以前の作品に比べて我々日本人でもヴァイキングをイメージできるような要素が明確に表現されている名盤である。 |
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GEHENNA SEEN THROUGH THE VEILS OF DARKNESS (THE SECOND SPELL) CACOPHONOUS / NIHIL 9CD 95年作品 ノルウェー |
HEAD NOT FOUNDからリリースされたデビュー・ミニアルバム「FIRST SPELL」に続くファースト・フルアルバム。彼らのサウンドはキーボードを主体としたミドルテンポ中心のブラックメタルである。しかし、彼らの場合はシンフォニックであっても決して空間を埋めるようなものではない。リード・キーボードと言えば解りやすいだろうか。このサウンドの方向性はミニアルバムの方が明確に示されているが、その延長であるこのフルアルバムはプロダクションの面でも改善されており、まずはこのアルバムを聴いて頂きたい。 |
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GRAVELAND IN THE GLARE OF BURNING CHURCHES NO COLOURS / NC 009 93年作品 ポーランド |
同タイトルのデモとしてリリースされていた音源のCD化。何の予備知識もなくこのアルバムを聴くと、その音質、演奏、プロダクションの酷さに驚くと共に、なぜこんなものをCD化するのか理解出来ないだろう。しかし、この音質やプロダクションでしか表現できない世界もあり、これを「カッコいい」とすることが"プリミティヴ"と形容される一部のブラックメタルでは当たり前だったりするのだ。イントロに続くタイトル曲はプリミティヴ・ブラックメタルの名曲である。 |
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IMMORTAL PURE HOLOCAUST OSMOSE PRODUCTIONS / OPCD 019 93年作品 ノルウェー |
MAYHEMやDARKTHRONEと並んで最もブラックメタルらしい音を出している彼らのセカンドアルバム。ミドルテンポのパートを挿入しながらも疾走パート中心で、薄っぺらで寒々しいメロディアスなギターのリフがリピートされるというブラックメタル特有のスタイルである。4th以降のアルバムではデスメタル、そしてヘヴィメタル寄りなサウンドに変化しているので、ピュアなブラックメタルを求めるならサード以前のアルバムを聴いて頂きたい。サード・アルバム「BATTLES IN THE NORTH」(OPCD 027)も必聴盤。 |
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IMPALED NAZARENE UGRA KARMA OSMOSE PRODUCTIONS / OPCD 018 93年作品 フィンランド |
6thアルバム「NIHIL」でCHILDREN OF BODOMのAlexi Laihoが加入した老舗ブラックメタラーのセカンド。疾走するリズムの上にノイジーなギターとMikaの迫力あるヴォーカルがのるハードコア色の強いスタイル(彼らはそんな自らのサウンドを"INDUSTRIAL CYBER PUNK SADO METAL"と自称していた)。一聴すれば彼らだとわかるこのサウンドは彼らの全てのアルバムで聴くことができるが、個人的にはこのセカンドが最高傑作だと思う。ベースには当時SENTENCEDのVo/BaだったTaneli Jarvaが参加。現在オリジナル盤は廃盤でボーナス2曲を追加収録した新しいアートワークの再発盤がリリースされている。 |
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KATATONIA DANCE OF DECEMBER SOULS NO FASHION RECORDS / NFR005 93年作品 スウェーデン |
ドゥーム/ゴシック/ブラックメタル・バンドのファースト・アルバム。エッジのないスローな曲調、メランコリックなギターのメロディがアルバム全編を通してフィーチャーされ、その上に悲しげでエモーショナルなデス声がのる。ゴシックメタルに通じるこのサウンドは当時のブラックメタルの中では特異なものだった。98年にリリースされたサード・フルアルバム「DISCOURAGED ONES」は全編クリーン声の素晴らしいゴシック・ロックへと進化。こちらも必聴。関連バンドとしては、Blackheimのソロ・プロジェクトであるDIABOLICAL MASQUERADE、初期KATATONIAのスタイルを継承しているJonas RenkseとFredrik NormanによるプロジェクトOCTOBER TIDE、最初の二枚のアルバムにBlackheimが参加していたNWOBHM色の強いブラックメタル・バンドBEWITCHEDがある。 |
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LIMBONIC ART MOON IN THE SCORPIO NOCTURNAL ART PRODUCTIONS / ECLIPSE 005 96年作品 ノルウェー |
ARCTURUSの「ASPERA HIEMS SYMPHONIA」と共にシンフォニック・ブラックメタルの超名盤であるデビュー・アルバム。EMPERORのファーストアルバムをよりドラマティックでシンフォニックな方向に進化させたとしたらLIMBONIC ARTのようになったのだろうか。このアルバムを聴いたときの衝撃は大きく、当時私の中では完全にEMPERORを超えていた。96年以降、彼ら以上に衝撃を与えてくれた新人バンドは登場していないことから、LIMBONIC ARTの登場はブラックメタルの基本的な部分での進化のピークだったと言えるだろう。 |
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MARDUK HEAVEN SHALL BURN...WHEN WE ARE GATHERED OSMOSE PRODUCTIONS / OPCD 040 96年作品 スウェーデン |
スウェーデンを代表するブラックメタル・バンドの代表作と言える4thアルバム。ファースト「DARK ENDLESS」、セカンド「THOSE OF THE UNLIGHT」、サード「OPUS NOCTURNE」、そしてこの4thを通して聴くと彼らがスウェディッシュ・デスメタル(初期ENTOMBEDやDISMEMBERなど)の流れをくみ、4th以降のストレートで速くて激しいスタイルへと進化していったことがよくわかる。「No Keyboards Used On This Album」というクレジットからは軟弱になっていくバンドの多い中で常にエクストリームな存在であろうとする彼らの姿勢が読み取れる。 |
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MAYHEM DE MYSTERIIS DOM SATHANAS DEATHLIKE SILENCE PRODUCTIONS / ANTI-MOSH 006 93年作品 ノルウェー |
ヴォーカルのDeadが自殺したため、ハンガリーのTORMENTORのヴォーカリストAttila Csiharが参加してレコーディングされたファースト・フルアルバム。ギターのEuronymousがBURZUMのCount Grishnackhによって殺害された事件のことは知っているという人は多いのではないかと思うが、このMAYHEMのアルバムは、今回選んだ25枚の中でも特にDARKTHRONEの先に挙げた三枚とEMPERORのファーストアルバムと共に決して避けて通ることの出来ない最も重要なアルバムである。サウンドについて説明する必要はない、とにかく聴け!! |
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SATYRICON NEMESIS DIVINA MOONFOG PRODUCTIONS / FOG 012 96年作品、 ノルウェー |
日本でもベストセラーを記録したサードアルバム。良い意味でアンダーグランドな雰囲気を残していたセカンド「THE SHADOW THRONE」も名盤だが、このサード・アルバムはそれを超える名盤である。このアルバムの最初の三曲はまさにキラー・ソングで、アルバム全体のクオリティをさら上のレベルに持ち上げており、ベストセラーになるのも当然と言えよう。プロダクション面でブラックメタルにマイナス・イメージを持っている人でもこれならアートワークも含めて不満はないだろう。3曲目に収録されている「Mother North」はビデオ・クリップがリリースされている。 |
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ULVER BERGTATT HEAD NOT FOUND / HNF005 94年作品 ノルウェー |
リリース当時Trolsk (英語でlugubrious) Metalと表現されていたファーストアルバム。サウンド的にはGarmのヴォーカル(かっこいいブラックメタル声と朗々としたクリーン声)、アコースティック・ギター、ピアノ、フルートをフィーチャーしたフォーク色のあるメランコリックでアトモスフェリックなブラックメタルである。セカンドではアコースティック・フォーク、サードではプリミティヴ・ブラック、4thではトリップ・ホップとアルバムをリリースする度に音楽性を変えていく彼らだが、どのアルバムも非常にクオリティが高い。特に、このファースト・アルバムほど音楽として深みを感じさせてくれるアルバムに出会う機会はそんなにないはずである。ブラックメタル・ファンだけでなく、もっと多くの人に聴いて頂きたい名盤である。 |
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| 付記 以上、浜崎による「ブラックメタル・基本中の基本25枚」を掲載したが、手前味噌ながら、極めて適切な選択であると思う。しかし、そう思うのは二人の趣味が近いからではなく、確実に真の基本・名盤を選んでいるからだと断言しておく。ということで、新しくどんどん出てくるバンドに興味を持って頂くのも勿論よいことなのだが、こういった基本的で最重要なバンドやそのアルバムについてもきちんと押さえていってもらいたいと願ってやまない。そういうことこそが音楽の真の理解への第一歩であると思うからだ。 なお、若干私の意見を加えさせていただくならば、突然変異的なバンドとはいえ、ノルウェーのIN THE WOODSの「HEART OF THE AGES」(MISANTHROPY RECORDS / AMAZON 004)はリストに加えたい気がする。あと、これは単なる趣味だが、GRAVELANDはファーストフル「CARPATHIAN WOLVES」(ETERNAL DEVILS / ED-1)、SATYRICONはセカンド「THE SHADOWTHRONE」(MOONFOG PRODUCTIONS / FOG 003)の方が好きかなあ。 まあ、今回はブラックメタルを特集したが、ゴシックメタルやドゥームメタル、またはスウェディシュ・デスなんかについての同様の企画もやってみたいと思っている。機会があればやりましょう。(山本) |
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